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【消えた怪物】クリスチャン・ロアマヌ選手のキャリアに影を落とした2つの事件

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【消えた怪物】クリスチャン・ロアマヌ選手のキャリアに影を落とした2つの事件

「消えた天才」というテレビ番組がありましたが、日本ラグビー界には「消えた怪物」がいます。

今回、紹介するクリスチャン・ロアマヌ選手は、トンガ出身の元日本代表選手。体重100キロで100メートルは10秒台という恐るべき身体能力を誇る選手でした。

クリスチャン選手のすごさ、そしてなぜ消えてしまったのか。キャリアに影を落とした事件についても触れます。

高校時代に来日、10代で日本代表デビュー

クリスチャン選手は、高校時代に埼玉の正智深谷高校にラグビー留学生として来日。ポジションはウィング。圧倒的パワーとスピードは高校レベルでは図抜けていました。

高校3年生時には花園ベスト4まで進出。この大会で4連覇を果たした啓光学園とも対戦をしています。

高校卒業後は系列の埼玉工業大学に進学し、大学在学中の2005年に日本代表デビュー。デビューのウルグアイ戦は18歳11ヶ月3日という若さで、当時の史上最年少キャップ記録でした。

事件①女子プロレスラー暴行事件

しかし、その後ロアマヌ選手はキャリアに影を落とす二つの事件にかかわってしまいます。

ひとつが女子プロレスラー暴行事件。これは、先の日本代表デビューを果たしたわずか1か月後のこと。2005年の5月、六本木で女子プロレスラーの選手とトラブルになり、ロアマヌ選手が顔面を殴打し逮捕される事態に。

これにより謹慎処分となり代表も辞退することになります。

事件②大麻使用の疑い

もうひとつが大麻使用の疑い。

ロアマヌ選手は2007年に大学を中退して、トップリーグの強豪東芝ブレイブルーパスに加入。トップリーグ1年目でいきなり12トライでトライ王の大活躍!

しかし2009年の2月、トップリーグ試合後のドーピング検査の検体から大麻に含まれる化学物質が検出されてしまいます。本人は大麻の使用を否定するも、結果的に日本ラグビー協会から無期限の出場停止処分となり、東芝も退部処分となってしまいます。

なお、日本では大麻使用だけでは罪に問われることはなく、ロアマヌ選手もとくに刑事罰は受けていないようです。

日本を追われ欧州リーグへ

結果的にこの二つの事件でロアマヌ選手は日本に居場所を失ってしまいます。そこからフランスのトゥーロン→イタリアのトレビソ→イギリスのレスター→フランスのプロビンスとヨーロッパのチームを渡り歩きます。

▲トレビソ時代のロアマヌ 写真:クリエイティブコモンズ

プロビンスを除けば、いずれも名門チーム。ロアマヌ選手のプレーヤーとしての市場価値がいかに高かったが分かります。またロアマヌ選手を売り込んだエージェントも優秀だったのでしょう。

もしロアマヌが日本代表に残っていたら…

結局ロアマヌ選手は日本ラグビー界に戻ることはなく、ワールドカップへの出場も2007年大会が最後。もし事件がなければ2011年、2015年は年齢的にも一番脂の乗っている時期で大暴れしてくれていたに違いありません。2019年でも33歳、出場していた可能性は十分あります。

もしロアマヌ選手が日本代表に残っていたら…ワールドカップでの勝ち星がさらに増えていたかもしれません。福岡選手とのコンビなども見てみたかったですね。

事件のことは事件のこととして、ロアマヌ選手が日本ラグビー史に残る名選手だったことは間違いありません。現在は台湾にいるという情報もありますが、いつか日本にもまた姿を見せてほしいと思います。

 

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